あなたの勝ちです。
相手私じゃないし(なんとなく世界に対して(?))、なんの勝負させとるんかも知らんし、別に世界が負けとも思ってないけど、でも「あなたの勝ちです」って、すごい監督にトロフィー(なんの)渡したくなる作品だった。
予告と人の評判だけ聞いて、どういう話かあんまりよく分ってないまま見に行って、話は進んでるし、説明もされているし、不思議とずっと飽きが来ることなく見れてるんだけど、結構長いこと「一体何を見せられているんだ…?」と思いながら見ていたとこから、こんな感情濁流みたいになると思わなくてびっくりした。
予告の台詞そこで出てくるのかーとか、「挫折するかもね」って出してくれるところ優しいな、って思ったし、「大好きだから一緒にいたい」を無理くり否定するために「大嫌いだから離れる」(実際痛みも受けて「大嫌い」と思うところも嘘じゃないんだろうけど)という言い回しになるの、「大好きだけど離れる」って箱がないんだろうなって小さい子の表現って感じでよかったし(ああ言わないと折り合いがつかなかった/でも行動は矛盾するように抱き締めてる)、「未来で自由に動けるはず(な)の(に止まっている)俺達を解放してやりたい」みたいなところもぐわーってなったし、懇切丁寧に折り重ねていってくれるんだけど、もう最後のところで中島みゆき(さん)の歌になってもまだ「未来へ君だけで行け」って突き放されて、「あなたの勝ちです」ってなった。他の歌詞、耳悪くて全然聞き取れなかったのに、そこだけめちゃくちゃ響いてた。
あとめちゃのめっっっっっっっちゃくちゃ私情挟んだ感想なんだけど(感想なんて常に私情ではあるが)、佐上父がバッドルートに入ったイデア・シュラウド(イデアではない)……ってのと、俺は、結局書き上げられなかったんだけど、あんスタで夢主の母(故)のこと好きだった父方の祖父(オメガバースのΩで、男で父を産んで、見た目も父とほとんど変わらないくらい老けてない)が、母が自分を選ばず、大好きだった息子も奪っていった恨みから、父のいないところで夢主にめちゃくちゃ母の悪口聞かせていて、でも夢主の中では父と同じ数少ない「母のことを(本当に)好きな人」だったのでうざくはあるけど嫌ってはいなかったって設定で、睦実(多分睦実は普通にお父さんのこと嫌いだろうけど)が「お母さんがあんたのこと悪く言ってるとこなんて聞いたことなかった」って言ってるの、(普段自分が下に見られていると感じているから)誰かを下に見ないと安心できない、それを口に出してしまう弱さと、(実際お母さんがどう思っていたかは分からないけど(父の言う通り本人を前にして目には出ていたのかもしれない)(でもそれは佐上父の認知の歪みかもしれないし、本当だとしても娘のことは真っ当に扱ってやれよ、的な親の情だったり本当の本当に嫌悪だったかもしれないけど))少なくとも娘に対しては父を悪く言うことがなかった、というそれができる人との強さの対比と、昭宗についても(少なくとも「五実を元の世界に戻してやろう」と言い出した時点ではもう)下に見てただろうに、正宗が「父さんなんでこんな奴と友達だったんだよ」のところで相手が自分のこと友達だと思ってくれてたと期待するの(本当は友達が欲しいの)あーーーーーーーーーーーー(濁音)って感じがするし、正直めっちゃ嫌悪感が出る相手だろうから緩和狙いもあってああいうキャラ造形にしたのかな?って思うところもあるけど(いやあのオタク仕草が嫌悪感加速させる可能性もめちゃくちゃあるが)、なんか「力を持っても弱い人は弱い」みたいなのがなぁーーー、あーーー、イデア・シュラウド(イデアではない)バッドルート…………………。
あと、おそ松さんでも夢主の父は、母の元夫の双子の弟で、一気に夫と娘(夢主姉)を行方不明で失くして茫然自失としているお母さんに付け込んだ結果、夢主ができたってところがあり、時宗に対する「中年色ボケ」もばっさり切り捨てられてて笑ってしまった。メインの若者達(物語的にもだけど、世の中としてもメインは若者達であるべきと思うので)から見ればそりゃそうよ。皆結構好き好き勝手に動いてるの、物語に全然都合良くなくて良かったな。(でも時宗のおかげで消える世界の寿命が延びて、どっちの世界も無事という観る側からすればハッピーな結末だったので、俯瞰的にはあの暴走、物語に都合が良いものなのかもしれないけど)
大衆が見る(と私が勝手に思ってるだけだけど)であろう映画であんな癖出していいんだ? びっくりしちゃった。